第1問 仕訳問題
まず、第1問ですが、伝統的に仕訳問題です。ここでは商品売買、手形、有価証券、現金預金等が出題されます。3つないし4つを目標に日々コツコツとできるようにしておきましょう。
第2問
1. 商品有高帳
2. 商品売買に関す勘定記入
3. 支払手形記入帳
第2問は、第1予想として商品有高帳は、112回、116回、120回、125回に出題されております、帳簿の中でも一番出題率の高い論点です。ですから、返品、値引を含めた処理は、一度解くようにしておきましょう。
なお、売上値引は売価の修正になりますので、商品有高帳に記入しないので注意してください。また、商品有高帳より売上原価と売上総利益の計算もあわせてできるようにしておきましょう。
第2予想として商品売買に関する勘定をあげました。
商品売買に関する問題は、113回、122回に出題されておりますが、122回では仕訳を考えさせる問題でしたので、勘定記入に関する問題は十分対策を講じておく必要があります。
分記法と3分法、売上原価の計算、売上原価の行での決算整理仕訳などの勘定記入などをしっかり確認しておきましょう。
第3予想として支払手形記入帳をあげました。
支払手形記入帳はしばらく出題されておりませんので、支払手形記入帳から仕訳が書き出せるようにしておきましょう。また、そのさい、人名勘定で書かせる場合も想定されます。約束手形、為替手形の仕訳をするさい、この買掛金はどこの商店かということを常に考えながら仕訳をする練習をしておけばできるはずです。人名勘定で書かせる問題が出題されたとしても、十分対応できるようにしておきましょう。
第3問
1. 試算表作成(明細表)
2. 試算表作成(二重仕訳)
3. 決算整理前残高試算表の作成
第3問は、第1予想は明細表作成のある試算表作成を予想しました。最近では、二重仕訳系の問題が頻出されておりますので、明細表作成のほうは十分練習しておきましょう。
また、このところ、第3問の仕訳の難易度はあまり高くありませんでしたので、手形を中心に仕訳問題をしっかりできるようにしておく必要があります。
対策として、試験までに107回は一度解いておくようにしましょう。
また、当座借越のある試算表作成も一度解いておきましょう。当座借越のある試算表作成は、第81回に出題されたことがあります。119回に第3問の決算整理前の試算表作成という問題が出題されました。119回の第3問のような問題は第79回に出題されて以来の久しぶりの出題でしたので、そういった意味でもこの当座借越のある試算表作成は要注意です。したがって、試験までに一度81回を解いておきましょう。
第2予想として、二重仕訳のある試算表作成をあげました。
最近、二重仕訳を削除して試算表を作成させるという問題が頻出しております。したがって、十分に対策を講じておく必要があります。対策としては、111回にかなりの仕訳量がある問題が出題されましたので、試験までに一度111回を解いておくといいでしょう。
第3予想として、決算整理前残高試算表の作成をあげました。
決算整理前残高試算表の作成は、久しぶりに119回に出題されています。
従来は決算整理前残高試算表から決算整理仕訳をおこない、貸借対照表と損益計算書を作成しますが、119回に出題された決算整理前残高試算表の作成は、決算整理仕訳、決算振替仕訳と決算整理後の金額から逆算して決算整理前の金額を考えさせるという問題でした。
もし、出題された場合、配点が30点と高得点になりますので、試験までに、119回を必ず一度解いておくようにしましょう。
最後に、期首の貸借対照表が資料に与えられている場合、経過勘定(前払・前受・未収・未払)が計上されている場合があります。その場合、再振替仕訳をおこなってから期中取引の仕訳をおこなうことを忘れないようにしてください。
3級合格のためには、この第3問である程度得点を獲得しないとかなり厳しいものとなります。時間配分に気をつけて解くようことに留意しましょう。
第4問
1. 訂正仕訳
2. 見越し・繰り延べ(勘定記入)
3. 伝票
第4問は、第1予想として訂正仕訳をあげました。
訂正仕訳は、計上すべき勘定科目の誤り、貸借反対、金額の誤りなど様々なパターンが考えられます。それらの問題に対応するためには、まずは正しい仕訳ができなければなりません。その上で誤りの仕訳を正しい仕訳に導くためには、どのような仕訳をすればいいかを考えることが大切です。
また、訂正仕訳は第5問の精算表でも未処理事項として出題されることがありますので、必ずできるようにしておきましょう。
第2予想として、見越し・繰り延べに関する勘定記入をあげました。
見越し、繰り延べに関する勘定記入は119回、124回に出題されております。
見越し、繰り延べの仕訳だけでなく、再振替仕訳、帳簿の締め切り方法をしっかり確認しておくともに、標準式の勘定口座の転記もできるようにしておきましょう。
対策として、試験までに119回、124回は一度解いておきましょう。
第3予想として、伝票をあげました。
伝票は第4問のなかで一番出題率の高い論点ですので、十分対策を講じておくようにしておきましょう。
また、従来、伝票の問題は商品売買が中心に出題されておりましたが、最近では仮払の精算や固定資産の売却など商品売買以外の取引を伝票で起票する問題が出題されております。どのような取引が出題されたとしても、2つの伝票の仕訳を合わせると、その取引の仕訳にならなければなりません。その基本をしっかり抑えておけば、どんな問題でも対応できます。ですから、今一度しっかり基礎・基本の徹底を図るようにしておきましょう。
第5問
1. 精算表
2. 精算表(空欄)
3. 貸借対照表・損益計算書の作成
第5問は第1予想としては、ノーマルな精算表が予想されます。
最近の精算表では、未処理、訂正仕訳をさせる問題が出題されております。
仮受金、仮払金、貸倒れ、売上原価の計算、減価償却、見越し・繰り延べなど過去に1クセある問題が出題されておりますので、できるだけ多く問題を解き、さまざまな問題に対応できるようにしておきましょう。
第2予想として金額を推定させる精算表をあげました。
空欄の精算表を解くコツは、見越し、繰り延べを含めて決算整理仕訳が頭に入っているかどうかが1つのポイントになります。空欄の精算表の問題を苦手にされる方がおりますが、慣れたら20分程度でできるようになります。
対策として、試験までに117回、123回を一度解いてきましょう。
第3予想として、貸借対照表、損益計算書の作成をあげました。120回以前はほとんど出題されておりませんでしたが、最近では120回、124回、125回と出題の回数が増えております。ですから、試験までに124回を試験までに一度解いておきましょう。
最後に、上記に述べたのはあくまでも予想です。理想は満遍なくできることです。ですが、本試験まで限られた時間しかありません。よって、あまり学習が進んでいない方は上記の予想を参考にしながら本試験まで学習を進めてください。