第2問
1. 固定資産、減価償却(勘定記入・固定資産台帳)
2. 補助簿からの仕訳
3. 小口現金出納帳
第2問は、第1予想として固定資産、減価償却(勘定記入・固定資産台帳)をあげました。
131回では減価償却の勘定記入の問題がされております。
この前回(152回)から固定資産台帳が新たに出題範囲に追加され、今後ますます固定資産・減価償却が重要視される可能性があります。
ですから、固定資産の購入、売却、減価償却等の勘定記入、固定資産台帳の記入ついて問題集等でしっかり確認しておきましょう。
第2予想として複数の補助簿からの仕訳を書かせる問題をあげました。
現金出納帳や当座預金出納帳、売上帳、仕入帳などの複数の補助簿から仕訳を推定する問題の場合、1つの仕訳が複数の補助簿に記入されている場合があります。解くポイントは日付をヒントにしながら解くことです。
しっかり対策を講じておけば満点を狙える問題です。ですから、問題集等でしっかり練習しておきましょう。
第3予想として、小口現金出納帳をあげました。
小口現金出納帳は114回、124回に出題されております。
124回以来しばらく出題されておりませんので、しっかり対策を講じておきましょう。
また、その際、小口現金出納帳だけではなく、小口現金出納帳から仕訳もできるようにしておきましょう。
対策として124回を試験までに一度解いておきましょう
第3問
1. 試算表作成
2. 貸借対照表・損益計算書の作成
3. 決算整理前残高試算表の作成
第3問は、第1予想として試算表作成をあげました。
月中取引のとき、合計試算表、残高試算表に月中取引欄がある場合がありますので、試算表作成の際には十分留意しましょう。
また、期首からスタートの場合、再振替仕訳に十分留意しましょう。
なお、試算表作成とともに、仕入先元帳、得意先元帳への転記、売掛金明細表や買掛金明細表の記入がある場合がありますので、試験までにそれらの演習もしっかりおこなっておきましょう。
第2予想として、貸借対照表・損益計算書の作成をあげました。
第3問では、125回に決算整理後残高試算表より貸借対照表・損益計算書の作成が出題されました。
通常、貸借対照表・損益計算書の作成は第5問で出題されますが、125回では第3問で出題されました。
過去には103回にも第3問で決算整理後残高試算表より貸借対照表・損益計算書の作成が出題されたことがありますが、125回ではそれ以来の出題でした。
第3問では試算表作成の出題がほとんどですが、125回以来少し出題の間隔が空いていますので、少し要注意です。
対策としては、試験までに125回もしくは103回類題を一度解いておきましょう。
第3予想として、決算整理前残高試算表の作成をあげました。
決算整理前残高試算表の作成は、81回に出題されて以来、久しぶりに119回で出題されました。
従来は決算整理前残高試算表から決算整理仕訳をおこない、貸借対照表と損益計算書を作成しますが、119回に出題された決算整理前残高試算表の作成は、決算整理仕訳、決算振替仕訳と決算整理後の金額から逆算して決算整理前の金額を考えさせるという問題でした。
もし、出題された場合、配点が30点と高得点になりますので、試験までに、119回を必ず一度解いておくようにしましょう。
3級合格のためには、この第3問である程度得点を獲得しないとかなり厳しいものとなります。時間配分に気をつけて解くようことに留意しましょう。
第4問
1. 伝票
2. 売上原価勘定
3. 訂正仕訳
第1予想として伝票をあげました。
伝票は118回、122回、123回、126回、127回、129回、133回、134回、138回、140回、142回、143回、144回、146回、148回、150回、152回に出題されております。
伝票は前回に出題されておりますが、第4問のなかで一番出題率の高い論点ですので、しっかり対策を講じておきましょう。
その中でも148回に出題された伝票の管理、集計(仕訳日計表の作成)についてはしっかり確認しておきましょう。
通常の伝票問題では、まず売上取引、仕入取引を3伝票で起票する場合を理解しておきましょう。
また、従来、伝票の問題は商品売買が中心に出題されておりましたが、最近では仮払の精算や固定資産の売却など商品売買以外の取引を伝票で起票する問題が出題されております。どのような取引が出題されたとしても、2つの伝票の仕訳を合わせると、その取引の仕訳にならなければなりません。その基本をしっかり抑えておけば、どんな問題でも対応できます。ですから、今一度しっかり基礎・基本の徹底を図るようにしておきましょう。
第2予想として、売上原価勘定をあげました。
日商簿記検定では、売上原価の算定では仕入勘定を用いる方法がよく出題されますが、ときどき第5問で、売上原価勘定で売上原価を計算する場合が出題されます。
その売上原価勘定は135回に第4問で出題されております。
ですから、売上原価勘定で売上原価を計算する場合の決算整理仕訳、勘定記入はテキスト等でしっかり確認しておきましょう。
第3予想として訂正仕訳をあげました。
訂正仕訳は121回以来出題されておりませんので、そろそろ出題される可能性があります。
訂正仕訳は、計上すべき勘定科目の誤り、貸借反対、金額の誤りなど様々なパターンが考えられます。それらの問題に対応するためには、まずは正しい仕訳ができなければなりません。その上で誤りの仕訳を正しい仕訳に導くためには、どのような仕訳をすればいいかを考えることが大切です。
また、訂正仕訳は第5問の精算表でも未処理事項として出題されることがありますので、必ずできるようにしておきましょう。
第5問
1. 貸借対照表・損益計算書の作成
2. 精算表
3. 精算表(空欄)
第5問は、第1予想としては貸借対照表・損益計算書の作成をあげました。
貸借対照表・損益計算書は120回、124回、138回、141回、142回、144回、146回、148回、149回、151回、152回に出題されております。また、第3問で第125回に出題されております。
前回、前々回にも出題されておりますが、最近の検定試験では出題の頻度が上がっており、非常に重要な論点です。したがって、連続で出題される可能性も十分考えられます。
また、142回の出題者の意図・講評では次のように述べられています。
「貸借対照表および損益計算書の作成を問う問題です。141回から連続の出題となりますが、精算表は財務諸表を作成する流れを一覧にしたものですので、3級受験者は精算表作成のみならず、その結果である財務諸表作成についてもしっかり身に着けておくことが望まれます。」
ですから、貸借対照表・損益計算書の作成は試験までには必ず問題集等で何度も練習しておきましょう。
第2予想としてノーマルな精算表があげました。最近の精算表では、未処理、訂正仕訳をさせる問題が出題されております。
仮受金、仮払金、貸倒れ、売上原価の計算、減価償却、見越し・繰り延べなど過去にひとクセある問題が出題されておりますので、できるだけ多く問題を解き、さまざまな問題に対応できるようにしておきましょう。
また、売上原価の計算で、いつも「売上原価は仕入の行で計算すること」が出題されますが、もう1つの「売上原価は売上原価の行で計算すること」という場合もありますので、「売上原価は売上原価の行で計算すること」も試験までにマスターしておきましょう。
第3予想として金額を推定させる精算表をあげました。
金額を推定させる精算表は110回、112回、117回、119回、123回に出題されております。金額を推定させる精算表は123回以来出題されておらず、近年、出題の可能性は低いといえますが、一応、念のため対策を講じておくようにしましょう。
推定の精算表を解くコツは、見越し、繰り延べを含めて決算整理仕訳が頭に入っているかどうかが1つのポイントになります。
また、推定の精算表では未処理事項がある問題が出題されることがありますので、それらを整理記入欄に転記したうえで、その他の勘定の金額を推定するようにしましょう。
対策として、試験までに117回、123回を一度解いてきましょう。