まず、今回の3級は、前回の合格率が低かったために合格率が上がるような問題になると予想されます。しかし、だからといって油断は禁物です。まずはやるべきことをきちんとしましょう。
第1問 仕訳
第2問 1.商品有高帳
2.受取手形記入帳
3.勘定記入
第3問 1.試算表作成(明細表)
2.B/S・P/L作成
3.試算表作成(補助簿より)
第4問 1.伝票
2.損益勘定
3.訂正仕訳
第5問 1.精算表
2.B/S・P/L作成
3.精算表(推定)
第1問は、伝統的に仕訳です。第1問の仕訳では、商品売買、手形、有価証券、資本、現金預金、固定資産等が出題されます。ここは、1つ4点あるので、3つないし4つは正解がほしいところです。また部分点はありませんから誤字脱字を含めて、ケアレスミスのないように注意してください。
第2問は、第1予想として商品有高帳をあげました。商品有高帳は103回に出題されて以来、出題されておりませんので、先入先出法、移動平均法の両方ともチェックしてしておいてください。また、商品有高帳と売上原価の計算もセットで出題される可能性がありますので、授業でおこなったプリントをもう一度確認しておきましょう。
この商品有高帳が本試験で出題された場合にもう一つ注意する事項として、時間です。商品有高帳が完全でない場合、多少迷いながら解いているとあっという間に時間を浪費してしまいます。そうすると、このあと試算表、精算表を焦りながら解くようになるかもしれません。したがって、商品有高帳が出題された場合は時間をみながら、最低でも10分から15分以内(できたら10分程度が理想です)で解くようにしましょう。もし、それ以上かかるようであれば試算表、精算表の後回しにするほうが得策です。
第2予想として、受取手形記入帳を予想しました。模試で出題しましたが、模試程度であれば絶対に満点をとってください。ただ、一つ注意するのは、売掛金を人名勘定で答える場合です。対策として、基本問題集(授業で使用する問題集です)のP58、10−17を一度解いておきましょう。
第3予想として、見越し・繰り延べを含めた勘定記入を予想しました。対策として100回、108回に出題実績がありますので、試験までに一度といておきましょう。また、第4問でも出題される可能性があります。第4問では、109回に出題されておりますので、一度解いておいてください。
この勘定記入を解けるようになるためには、まずは見越し、繰り延べの仕訳はもちろんのこと、再振替仕訳を含めて仕訳を書けるようになることです。そして、あとはそれを転記する。この繰り返しがこういった勘定記入の問題を解くコツです。また、勘定記入は、ワンポイントレッスンにておこないますので、それまでに、もう一度仕訳をご確認ください。
第3問は、第1予想は明細票作成がある試算表作成です。そのとき、当座借越を含めた問題が出題される可能性があります。対策として模擬問題集の第8回、第3問を一度解いておくといいでしょう。
第2予想は、貸借対照表、損益計算書の作成です。貸借対照表、損益計算書の作成は、よそでは第1予想で挙げているところもあり、出題の可能性が高まっています。出題実績として103回、106回に出題されておりますが、それ以来出題されていませんので、絶対に確認しておかなければなりません。また、第5問でも出題が予想されます。106回のときは第5問で出題されました。
対策として、103回の第3問、106回の第5問は一度解いておきましょう。また、模擬問題集の第4回、第3問も合わせて解いておきましょう。
合格するためには、この第3問が1つのカギになります。目安として25分程度で仕訳をおこない、そして試算表作成をおこなってください。トータルで45分程度を目標にしてください。
試験まであと10日となりましたので、第3問をおこなう場合は常に時間を計りながらおこなってください。時間をかけて満点をとれるようにするのではなく、限られた時間のなかで、どのようにして解答を仕上げるかという訓練をしていくことが大切です。時間がかかるという方は、仕訳に時間がかかるのか、それとも、仕訳のあとの試算表作成に時間がかかるのか自分でしっかり分析してください。そのうえで対策を考えてください。もし、どのようにすればいいのか分からない場合は、遠慮なく申してください。ご自身に合ったアドバイスをしたいと思いますので。
第4問は、第1予想として伝票をあげました。まずは、伝統的な出題パターンである伝票は絶対にできるようにしておきましょう。
第2予想として、損益の振替仕訳をあげました。101回、103回に出題されておりますので、試験までに一度といておきましょう。また、損益の振替仕訳が苦手という方は、ワンポイントレッスンにておこないますので、そのときにしっかり説明を聞いてください。
第3予想として訂正仕訳をあげました。訂正仕訳は、99回に出題されて以来、出題されておりません。ですから、最後の授業でおこなったプリントをもう一度確認しておくことと、基本問題集のP43、9−18を一度解いておきましょう。そのうえで、99回の第4問を解いてみてください。
また、予想としてあげませんでしたが、資本の計算問題の出題もありえます。先日のワンポイントレッスンのプリントをもう一度確認事項としてあげておいてください。
第5問は、伝統的に精算表です。第1予想としては、ノーマルな精算表が予想されます。このとき、冒頭で述べましたように、合格率を上げるような問題が出題される可能性があります。具体的には、109回の第5問のように、見越し、繰り延べの金額が記しているような問題です。ですから、109回の第5問を試験までに一度解いておきましょう。
また、第2予想として貸借対照表、損益計算書の作成をあげました。第3問のところでも述べましたように、絶対にできるようにしておきましょう。
第3予想として、金額を推定させる精算表をあげました。空欄の精算表を解くコツは、見越し、繰り延べを含めて決算整理仕訳が頭に入っているかどうかが1つのポイントになります。空欄の精算表の問題を苦手にされる方がおりますが、慣れたら20分程度でできるようになります。また、授業内で演習したいと思いますので、そのときに解くコツをしっかりつかんでください。
対策として、試験までに110回、第5問を一度解いてきましょう。
私自身も3級を受験したときもそうでしたが、時間がかかるという方が多いのではないでしょうか。対策は、やはり繰り返し繰り返し解くしかありません。それでは、どれだけ解けばいいのでしょうか。目安として、模擬問題集は最低でも2回転してください。そのうえで過去問を解いてください。
また、問題を解いて間違えた箇所をそのままということのないようにしてください。模擬問題集を最低2回するために、次、次という気持ちで間違えた箇所の見直しを十分にせずに解いていると得点の伸びはありません。一度間違えた箇所を次に解いたときはできるようにするために間違いノート等を作ってください。一度間違えた箇所をしっかり見直し、次に解いたときにできるようにすれば、合格は確実のものになります。間違えた箇所で問題集の解説を読んでもイマイチ理解に苦しむのであれば遠慮なく質問してください。そのために私が、教室があるのですから。くれぐれも、この時期に間違えた箇所をそのままにしないように。
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