商業簿記
第1問 仕訳問題
第2問
1. 特殊仕訳帳
2. 個別論点
3. 伝票
第3問
1. 本支店会計
2. 損益勘定・繰越利益剰余金勘定
3. 精算表
第1問は伝統的に仕訳問題です。ここでは、特殊商品売買、固定資産、社債、有価証券等は頻出論点になりますので、もう一度、テキストの例題、宿題プリント等をしっかり確認しておきましょう。
特に社債、剰余金の配当、繰延資産といった会社法の施行により処理内容が変更になった論点はしっかりチェックしておきましょう。
第2問は、第1予想として特殊仕訳帳の試算表作成をあげました。
前回も特殊仕訳帳でしたが、二重仕訳から空欄を求めるという問題でしたので、今回は試算表作成をあげました。
対策として、従来の出題パターンである試算表作成を練習しておくのはもちろんのこと、特殊仕訳帳の記入金額が空欄になっていて推定させる問題についてもしっかり練習しておきましょう。
対策としては、109回、111回はいずれも資料の特殊仕訳帳の記入金額が空欄になっていて推定させる問題になっておりますので、試験までに、109回、111回は一度解いておく必要があるでしょう。
また、特殊仕訳帳への記入、それから特殊仕訳帳から総勘定元帳に転記するといった問題を試験までに一度解いておくようにしましょう。対策としては、103回を一度解いておきましょう(今回は特に注意を要します)。
また、特殊仕訳帳(帳簿)からの試算表作成は出題されておりませんので、そちらも十分対策を講じておくようにしましょう。
第2予想として、個別論点をあげました。第2問の出題といえば伝票もしくは特殊仕訳帳が主流ですが、過去に107回では固定資産、112回では有価証券と社債といった個別論点が出題されたことがあります。
固定資産、有価証券と社債、特殊商品売買などもう一度テキストを見直すなどして基礎・基本を確認しておきましょう。特に売買目的有価証券と満期保有目的債券の違いと共通点、また両者の評価方法、社債の発行側の処理方法をしっかりできるようにしておきましょう。
また、個別論点を解くカギは、きちんと仕訳ができるかどうかになります。ですから、もし個別論点が出題された場合は、問われている問題に対して、しっかり仕訳を書き出して解くようにしましょう。
第3予想として伝票をあげました。伝票は121回に出題されておりますので、出題される可能性は低いといえますが、念のため一度は確認しておくようにしましょう。
また、伝票問題で、102回に伝票の枚数を数えるという問題が出題されたことがあります。それ以来、伝票の枚数を数えるという問題は出題されたことがありませんから、試験までに102回の問題を解いておく必要があります。
第3問は、第1予想に本支店会計を挙げました。本支店会計は、第3問では一番、出題率の高い論点になります。
十分、対策を練っておく必要があるかと思います。類題として105回、109回は抑えておく必要があるかと思います。
また、商品評価損、棚卸減耗費が計上される問題が長い間出題されておりません。類題として、第98回は一度解いておくとよいでしょう。
第2予想に、損益勘定・繰越利益剰余金勘定の作成をあげました。
第116回より、会社法の適用によって、未処分利益勘定・繰越利益勘定がなくなり、繰越利益剰余金勘定になりました。
そういった関係上、出題も108回からされておりません。今回、変更にともなって、そろそろ出題される可能性があります。
ですから、必ず試験まで108回の類題を解いておく必要があります。
また、損益勘定・繰越利益剰余金勘定の作成の場合、株主総会のさいの剰余金の配当の仕訳をもう一度確認しておいてください。
損益勘定・繰越利益剰余金勘定作成の問題を解くとき、法人税等の税率が40%の場合、そして中間納付がある問題の場合も想定して問題を解くようにしておきましょう。
第3予想に精算表をあげました。
精算表の場合、未処理事項および決算整理事項を1つ1つ解いていかなければならず、思った以上に時間が係る場合があります。ですから、時間配分に気をつけ、解答用紙をしっかり埋めることを心がけ、部分点を狙っていくようにしましょう。
また、過去に精算表が出題されたときに特殊商品売買(試用品)が出題されたことがあります。ですから、特殊商品売買を含め、今一度テキストで基礎・基本を見直すようにしておきましょう。
それから、精算表の場合、売上原価の計算がいつもの「仕入の行」で計算するという場合ではなく、「売上原価の行」で計算するという場合も考えられます。最近、3級の試験で、この「売上原価の行で売上原価を計算する」という問題が立て続けに出題されましたので、2級受験者も「売上原価の行で売上原価を計算する」をしっかり確認しておく必要があるでしょう。
工業簿記
第4問
1. 個別原価計算
2. 部門別原価計算
3. 仕掛品勘定・P/L作成
第5問
1. CVP分析・直接原価計算
2. 標準原価計算
3. 総合原価計算(等級別)
第4問は、第1予想として個別原価計算をあげました。個別原価計算は、103回、109回、117回に出題されております。また、118回でも個別原価計算の資料から製造原価報告書を作成させるという問題が出題されております。
118回同様、今までないパターンでの出題ということも考えられます。対策としては、今一度テキスト等で仕掛品勘定と製品勘定の前月繰越、次月繰越などの意味をしっかり理解するようにしてください。また、103回、117回は試験までに一度解いておくことと、仕損の処理もテキストの例題レベルで十分ですので確認しておく必要があります。仕損の処理は、原価計算表の作成と仕訳の両方ともできるようにしておきましょう。
第2予想として、部門別原価計算をあげました。
部門別原価計算は108回、111回、116回に出題されておりますが、いずれも直接配賦法が出題されております。したがって、直接配賦法を確認しつつ、相互配賦法もできるようにしておきましょう。
部門別原価計算は、配賦表、仕訳、勘定記入は連動していますので、3つをしっかり関連付けて、部門の全体像を把握した上で、細かい枝の部分(相互配賦法や製造部門の予定配賦等)を学習するようにするとどんな問題にも対応できます。ですから、この問題は勘定連絡図のどこの部分が問われているかということを把握しながら問題を解くようにしましょう。
また、99回に総括配賦率と部門別配賦率という問題が出題されたことがあります。
総括配賦率と部門別配賦率は部門別原価計算をする目的にも絡み、とても重要な概念になります。もう一度、総括配賦率とは何か、部門別配賦率とは何かということをおさえるとともに、総括配賦率と部門別配賦率の計算方法もしっかりできるようにしておきましょう。
それから、108回に製造部門の差異分析が問われた問題が出題されました。したがって、製造間接費の差異分析(予算差異と操業度差異)もしっかりできるようにしておきましょう。また、そのさい公式法変動予算と固定予算の両方ともマスターしておきましょう。
第3予想として、仕掛品勘定・P/L作成をあげました。
前回の第4問は勘定記入の問題でしたが、材料が中心でしたので、仕掛品勘定の作成・P/L作成の問題を予想しました。
その場合、「製造原価報告書から仕掛品勘定させる」といった問題や総合原価計算において仕掛品勘定の作成、また個別原価計算での仕掛品勘定の作成など、さまざまなパターンで出題することができます。また、仕掛品勘定の作成だけでなく、製品勘定や製造間接費勘定や各原価要素の勘定記入の出題の可能性がありますので、T形の勘定記入の問題をしっかり練習しておくようにしましょう。
また、製造原価報告書もしくは損益計算者から各原価要素別、仕掛品勘定、製品勘定への記入という問題も予想されます。
対策として105回、106回、115回を一度解いておくといいでしょう
第5問は、第1予想として、CVP分析を予想しました。
CVP分析は108回、114回、117回に出題されており、サイクル的にそろそろという感じで、出題の可能性が高まっております。
また117回に出題されたときに生産量と販売量が同じではないという問題が出題されました。そのため、117回の問題では、単位当たりの変動製造原価と変動販売費を算出するあたり、少し戸惑うような問題でした。
また、114回のときは文章になかに適切な数字もしくは語句を埋めるという問題でした。
このように、直近のCVP分析の問題では、何らかの変化がある問題が出題されており、今回もこれまでにない出題パターンの形で出題される可能性があります。
したがって、まずは基本である損益分岐点売上高(販売量)、目標利益を獲得するための売上高(販売量)や安全余裕率などについては確実にできるようにしておかなければなりません。また、単位当たりの販売価格、単位当たりの変動費や固定費の金額が資料より変更になるという問題も過去に出題されたことがありますので、そういった問題も試験までに一度は解いておくようにしましょう。
また、高低点法にて単位当たりの変動費と固定費に分解したあと、CVP分析させるという問題も予想されます。そういった問題の場合、最初の時点で計算間違いなどのケアレスミスをしてしまうと全滅という結果になりますので、本試験では必ず計算間違いしていないかどうか見直しをしながら次の問題に進むようにしましょう。
また、CVP分析とからめて、直接原価計算も確認しておきましょう。直接原価計算における損益計算書の作成となると100回以来出題おりません。
ですから、直接原価計算における損益計算書の作成の問題はきっちり解けるようにしておきましょう。対策としては100回は試験まで一度解いておきましょう。また、直接原価計算の損益計算書の作成させる問題は、月初(期首)と月末(期末)仕掛品の数量がゼロの問題ばかりでしたが、次回出題されるとすると、月初(期首)と月末(期末)仕掛品の数量がある問題が出題される可能性があります。ワンポイントレッスンにおいて、それらの対策を十分おこなっていきますので、そちらでしっかり確認するようにしてください。
また、参考して下記のページをご覧下さい。
http://bokizemi.cocolog-nifty.com/soubou/2006/11/post_9600.html#trackback
第2予想として、標準原価計算をあげました。
標準原価計算は116回、120回に出題されておりますので、まだ出題されないような気がしますが、116回、120回ともに難易度の低い問題でしたので、十分対策を講じておく必要があります。
対策としては、103回、107回は試験まで一度解いておくようにし、原価標準、勘定記入(主にパーシャルプラン)、差異分析についてもう一度基礎からしっかり見直しをしておくようにしましょう。
また、107回では、製造間接費の差異分析では、固定予算による差異分析が出題されましたので、試験までに一度107回を解いておく必要があるかと思います。
第3予想して、総合原価計算のなかの等級別原価計算をあげました。
総合原価計算は、118回に等級別総合原価計算、119回に工程別総合原価計算、121回に組別総合原価計算、122回に総合原価計算とかなり高い確率で出題されておりますので、今回の出題はないだろうと予想されるかも多いかもしれません。しかし、工業簿記では一番出題率の高い論点ですので、仕損・減損を含めてしっかり確認しておく必要があります。
また、等級別総合原価計算を確認しておくとともに、完成品原価を算出したあと、売上原価の計算及び損益計算書の作成という問題も考えられますので、勘定の流れを今一度確認しておきましょう。
また、当月製造費用の素材費、加工費の金額を各自で計算する場合もあります。対策として96回を試験までに一度解いておくとよいでしょう。
最後に、上記に述べたのはあくまでも予想です。理想は満遍なくできることです。ですが、本試験まで限られた時間しかありません。よって、あまり学習が進んでいない方は上記の予想を参考にしながら本試験まで学習を進めてください。
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