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第123回日商簿記 1級 (H21年11月検定) 予想

商業簿記

1. 本支店会計
2. 決算整理後残高試算表
3. 損益計算書の作成

会計学
1. 
第1問 理論問題
第2問 工事契約
第3問 売価還元法

2.
第1問 理論問題
第2問 連結会計
第3問 税効果会計

3. 
第1問 理論問題
第2問 剰余金の配当限度額
第3問 退職給付会計

まずは、商業簿記から述べていきたいと思います。
第1予想として、本支店会計をあげました。本支店会計は、99回、105回、110回と出題されておりますので、そろそろ出題される可能性が高まっております。
よって、十分に対策を練っておく必要があります。
また、本支店会計といっても、総合問題に出題される個別論点も含めて出題される可能性がありますので、ここでもリース、新株予約権付社債、特殊商品売買等の個別論点はしっかり確認しておきましょう。
また、105回では外貨換算とからめて出題されましたので、在外支店の換算についてもあわせて確認しておきましょう。
第2予想として、決算整理後残高試算表の作成をあげました。決算整理後残高試算表の場合、B/S項目とP/項目の両方あり、少し量が多くなるため大変です。しかし、解答用紙には最終的な結果を記入すればよいことを頭に入れながら解けば、解くスピードは格段とあがります。
また、法人税等の計上は決算整理仕訳になりますが、損益勘定への振替仕訳は決算整理後残高試算表作成後におこなうことに留意しましょう。
第3予想として、損益計算書の作成をあげました。損益計算書は102回、107回、111回、114回、122回に出題されております。前回、損益計算書が出題されておりますが、商業簿記では一番出題率が高いこと、そして前回、特殊商品売買を絡めて出題されていないことから予想としてあげました。ですから、特殊商品売買を中心にしっかり確認しておきましょう。

商業簿記は総合問題で、ある程度学習を進めば、過去問等において常に満点近く取れるようになります。そうなったときに合格にも近づいているといえます。逆に、商業簿記でまだまだ満点近く取れないという方は、今一度基礎・基本を見直してください。商業簿記はしょせん個別論点の寄せ集めにしかすぎません。しっかり基礎・基本が身に付いていれば、ある程度の得点を獲得できるはずです。
会計学では予想外の問題が出題される可能性があるため、いかに商業簿記で安定的に得点を獲得できるかが日商簿記1級の合否のポイントだと思います。


 それでは、その次に会計学について述べます。
 第1予想として、工事契約、売価還元原価法をあげました。
また、売価還元法は110回に出題されておりますが、このときは比較的容易な問題でした。本格的な出題となると、95回に出題されて以来、長い間出題されておりませんので、今回チェックしておく1つに項目になります。そのとき、返品調整引当金、売上割戻引当金と合わせてチェックしておきましょう。
工事契約は、99回、108回と出題されておりますので、時期的にそろそろという感じがありますので、試験までに確認しておきましょう。
 
第2予想として、連結会計、税効果会計をあげました。
前回、持分法が出題されましたが、連結会計は110回以来出題されておりませんので、もう一度しっかり確認しておくようにしましょう。
税効果会計は102回に出題されております。税効果会計は、最近の総合問題で必須になりつつあり、重要論点1つになります。会計学対策だけでなく、商業簿記においても重要な論点になりますので、しっかり練習しておきましょう。

  第3予想として、剰余金の配当限度額、退職給付会計をあげました。
 剰余金の配当限度額は、会社法が改正されてからまだ一度も出題されておりませんので、のれん調整額等も含めてしっかり確認しておきましょう。
また、退職給付会計は110回に簡単な問題が出題されております。また、総合問題のなかでも出題されておりますが、本格的な問題は一度も出題されておりませんので、試験までに数理計算上の差異等も含めて確認しておきましょう。

 最近の会計学はあまり予想されていない箇所であったり、初めてみるような論点が出題されることもあります。そういった場合、戸惑う方がいるかもしれませんが、それは皆同じです。そういったなかでも粘り強く、1点でももぎ取る強い意志が本番の試験で必要です。
 今回の本試験でも、少し戸惑うような問題が出題されるかもしれません。しかし、そのような問題のなかでも必ずできる問題はあります。今まで頑張ったことを思い出し、1点でも粘り強く取ってください。そういった気持ちが合格への道につながります。
 


 工業簿記

1. 実際工程別総合原価計算
2. 標準原価計算(原価差異)
3. 標準原価計算(仕損)

原価計算
1. CVP分析・事業部制
2. 業務的意思決定
2. 予算実績差異分析

 まずは工業簿記のほうから述べます。
 第1予想として、実際工程別総合原価計算をあげました。
 実際工程別総合原価計算の出題は、107回に出題されて以来出題されていないということ、それと114回に実際ロット別個別原価計算と組別総合原価計算、116回に仕損が生じる実際個別原価計算が出題されたということを踏まえると、そろそろ実際工程別総合原価計算の出題の可能性が高まっているといえます。正常仕損(減損)、異常仕損(減損)等の計算方法を確実にできるようにしておきましょう。
 また、工程別総合原価計算は部門別原価計算とからめて出題されることも考えられますので、複数基準配賦法や連立方程式法、階梯式配賦法なども確認しておきましょう。

 第2予想として、標準原価計算をあげました。標準原価計算は、工業簿記では出題率の高い論点です。過去に仕損の処理、工程別、ロット別、原価差異の会計処理などが出題されております。そのなかでも、原価差異の出題を予想にあげました。原価差異の処理は111回に出題されております。111回のときは工程別でなおかつ第1工程と第2工程で原価計算単位が異なるため、注意を要する問題でした。ですから、試験までに一度111回を解いておくようにしましょう。
 第3予想として、標準原価計算の仕損・減損をあげました。標準原価計算の仕損、減損は113回以来出題されておりませんので、そろそろ出題される可能性があります。工程の終点で仕損、減損が発生するパターン(検査点を設ける)だけではなく、途中で仕損、減損が発生する場合もできるようにしておきましょう。対策としては、試験までに、92回、96回、113回を一度解いておくようにしましょう。
 
 
 次に原価計算について述べます。
 第1予想として、CVP分析をあげました。CVP分析は99回、105回に出題されており、出題の可能性が高まっております。99回、105回では、業績測定指標とからめて出題されておりますので、ROI、RI等もあわせて確認しておく必要があります。また、全部原価計算のCVP分析等を含めて、確認しておきましょう。
 また、固変分解の手法として、高低点法と最小自乗法の両方とも確認しておくようにしましょう。

 第2予想として、業務的意思決定をあげました。内製か購入、注文を引受か否かといった論点から出題は当分出題されておりませんので、試験までに一度チェックしておくようにしましょう。また、101回では最適プロダクトミックスと、102回では連産品とからめて出題されておりますので、最適プロダクトミックス、連産品もあわせて確認しておきましょう。

 第3予想として、予算実績差異分析をあげました。予算実績差異分析は、111回、116回に出題されておりますが、116回では比較的容易な問題でした。したがって、要因別分析、項目別分析の両方ともしっかり確認するとともに、セールスミックス分析、マーケットシェア分析だけではなく、営業所に限定した分析または製造サイドを含めて分析まで確認しておくようにしましょう。
 
 最後に、上記に述べたのはあくまでも予想です。理想は満遍なくできることです。ですが、本試験まで限られた時間しかありません。よって、あまり学習が進んでいない方は上記の予想を参考にしながら本試験まで学習を進めてください。


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