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第122回日商簿記 1級 (H21年6月検定) 予想

商業簿記
1. 本支店会計
2. 決算整理後残高試算表
3. 損益計算書の作成

会計学
1. 
第1問 理論問題
第2問 長期請負工事
第3問 連結会計(持分法)

2. 
第1問 理論問題
第2問 キャッシュフロー計算書
第3問 税効果会計

3. 
第1問 理論問題
第2問 ソフトウェア
第3問 退職給付会計


まずは、商業簿記から述べていきたいと思います。
第1予想として、本支店会計をあげました。本支店会計は、99回、105回、110回と出題されておりますので、そろそろ出題される可能性が高まっております。
よって、十分に対策を練っておく必要があります。
また、本支店会計といっても、総合問題に出題される個別論点も含めて出題される可能性がありますので、ここでもリース、新株予約権付社債、特殊商品売買等の個別論点はしっかり確認しておきましょう。
また、105回では外貨換算とからめて出題されましたので、在外支店の換算についてもあわせて確認しておきましょう。
第2予想として、決算整理後残高試算表の作成をあげました。決算整理後残高試算表の場合、B/S項目とP/項目の両方あり、少し量が多くなるため大変です。しかし、解答用紙には最終的な結果を記入すればよいことを頭に入れながら解けば、解くスピードは格段と上がります。
また、法人税等の計上は決算整理仕訳になりますが、損益勘定への振替仕訳は決算整理後残高試算表作成後におこなうことに留意しましょう。
第3予想として、損益計算書の作成をあげました。損益計算書は、102回、1110回、114回と出題されておりますが、114回は、ボリュームが少ない問題で、なおかつ特殊商品売買を絡めた問題ではありませんでしたので、今回の試験で出題されるとするならば、特殊商品売買を絡めて出題される可能性があります。
前回、割賦販売が出題されましたが、続けて出題されるということもありえますので、割賦販売を含めて、試用販売、委託販売といった論点もしっかりできるようにしておきましょう。

商業簿記は総合問題で、ある程度学習を進めば、過去問等において常に満点近く取れるようになります。そうなったときに合格にも近づいているといえます。逆に、商業簿記でまだまだ満点近く取れないという方は、今一度基礎・基本を見直してください。商業簿記はしょせん個別論点の寄せ集めにしかすぎません。しっかり基礎・基本が身に付いていれば、ある程度の得点を獲得できるはずです。
会計学では予想外の問題が出題される可能性があるため、いかに商業簿記で安定的に得点を獲得できるかが日商簿記1級の合否のポイントだと思います。


 それでは、その次に会計学について述べます。
 第1予想として、長期請負工事、連結会計をあげました。
117回の商業簿記で連結会計が出題されましたが、過去に商業簿記で出題されたあとで会計学に出題されるということもありましたので、持分法も含めて必ずできるようにしておきましょう。
長期請負工事は、99回、108回と出題されておりますので、時期的にそろそろという感じがありますので、試験までに確認しておきましょう。

第2予想として、キャッシュフロー計算書、税効果会計をあげました。
税効果会計は102回に、キャッシュフロー計算書は101回、107回に出題されております。税効果会計は、最近の総合問題で必須になりつつあり、重要論点1つになります。会計学対策だけでなく、商業簿記においても重要な論点になりますので、しっかり練習しておきましょう。
 また、キャッシュフロー計算書は、連結キャッシュフロー計算書も含めて対策を講じておくようにしましょう。

 第3予想として、ソフトウェア、退職給付会計をあげました。
 ソフトウェアは116回の商業簿記のなかで出題されておりますが、本格的な出題になるとまだ出題されておりません。ですから、ソフトウェアの定義、計算方法等についてしっかり確認しておく必要があるでしょう。
また、退職給付会計は110回に簡単な問題が出題されております。また、総合問題のなかでも出題されておりますが、本格的な問題は一度も出題されておりませんので、試験までに数理計算上の差異等も含めて確認しておきましょう。

 最近の会計学はあまり予想されていない箇所であったり、初めてみるような論点が出題されることもあります。そういった場合、戸惑う方がいるかもしれませんが、それは皆同じです。そういったなかでも粘り強く、1点でももぎ取る強い意志が本番の試験で必要です。
 今回の本試験でも、少し戸惑うような問題が出題されるかもしれません。しかし、そのような問題のなかでも必ずできる問題はあります。今まで頑張ったことを思い出し、1点でも粘り強く取ってください。そういった気持ちが合格への道につながります。
 
 工業簿記
1. 実際工程別総合原価計算
2. 標準原価計算(原価差異)
3. 予算編成

原価計算
1. CVP分析・事業部制
2. 設備投資の意思決定
2. 業務的意思決定

 まずは工業簿記のほうから述べます。
 第1予想として、実際工程別総合原価計算をあげました。
 実際工程別総合原価計算の出題は、107回に出題されて以来出題されていないということ、それと114回に実際ロット別個別原価計算と組別総合原価計算、116回に仕損が生じる実際個別原価計算が出題されたということを踏まえると、そろそろ実際工程別総合原価計算の出題の可能性が高まっているといえます。正常仕損(減損)、異常仕損(減損)等の計算方法を確実にできるようにしておきましょう。
 第2予想として、標準原価計算をあげました。標準原価計算は、工業簿記では出題率の高い論点です。過去に仕損の処理、工程別、ロット別、原価差異の会計処理などが出題されております。そのなかでも、原価差異の出題を予想にあげました。原価差異の処理は111回に出題されております。111回のときは工程別でなおかつ第1工程と第2工程で原価計算単位が異なるため、注意を要する問題でした。ですから、試験までに一度111回を解いておくようにしましょう。
 第3予想として、予算編成をあげました。予算編成は101回に出題されて以来、出題されておりませんので、現金収支の処理等、予算編成問題の特有な論点がありますので、試験までに一度予算編成の問題は解いておきましょう。
 
 
 次に原価計算について述べます。
 第1予想として、CVP分析をあげました。CVP分析は99回、105回に出題されており、出題の可能性が高まっております。99回、105回では、業績測定指標とからめて出題されておりますので、ROI、RI等もあわせて確認しておく必要があります。また、全部原価計算のCVP分析等を含めて、確認しておきましょう。

 第2予想として、設備投資の意思決定をあげました。設備投資の意思決定は119回に出題されておりますので可能性は少ないと思われる方もおられるかもしれませんが、98回、104回、110回、114回、119回に出題されており、原価計算のなかでも一番出題率の高い論点になります。
 また、119回に出題されたときは、最適プロダクト・ミックスと絡めた出題だったため、設備投資の意思決定はほんの少しだけの出題でした。
 したがって、十分に対策を講じておく必要がありますので、取替投資などを中心にしっかり確認しておきましょう。

第3予想として、業務的意思決定をあげました。内製か購入、注文を引受か否かといった論点から出題は当分出題されておりませんので、試験までに一度チェックしておくようにしましょう。また、101回では最適プロダクトミックスと、102回では連産品とからめて出題されておりますので、最適プロダクトミックス、連産品もあわせて確認しておきましょう。

 
 最後に、上記に述べたのはあくまでも予想です。理想は満遍なくできることです。ですが、本試験まで限られた時間しかありません。よって、あまり学習が進んでいない方は上記の予想を参考にしながら本試験まで学習を進めてください。


 

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